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武田 信和; 角舘 聡; 中平 昌隆
JAERI-Tech 2004-072, 43 Pages, 2005/01
本研究では、トロイダル磁場コイルや真空容器等のITERの主要機器に用いられる板バネを用いた複雑な構造の支持構造体に関して、剛性の荷重方向依存性等の基礎的機械特性の取得を目的として、小規模試験体を用いた振動試験を行った。この試験結果に基づき、ITERの真空容器とトロイダル磁場コイルの支持構造について数値解析を実施して、支持脚の簡易モデル化を提案した。このモデルは、支持脚を強軸と弱軸の剛性を模擬する2本のバネ要素のみによってモデル化したバネモデルであり、実験結果に基づいて実際の構造を忠実に模擬したシェルモデルとよく一致し、バネモデルの有効性が検証された。提案したバネモデルを用いて、ITERの候補地である六ヶ所村における設計地震動に対する健全性を評価するため、真空容器とトロイダル磁場コイルの動解析を実施した。結果として、真空容器とトロイダル磁場コイルとの間の相対変位は8.6mmであり、設計要求である100mmを大きく下回り、地震時におけるITERトカマクの主要機器の健全性が確認された。
武田 信和; 柴沼 清
プラズマ・核融合学会誌, 80(11), p.988 - 990, 2004/11
本研究では、ITERの主要機器である真空容器とトロイダル磁場コイルに関する地震時における動解析を行うために、板バネ等の複雑な構造で構成された重力支持脚の簡易化した数値解析モデルを提案している。具体的には、板バネとボルトによって構成された重力支持脚を2本のバネ要素のみによってモデル化した。このバネモデルは、実際の構造を忠実に模擬したシェルモデルとよく一致した。提案したバネモデルを用いて、ITERの候補地である六ヶ所村における設計地震動に対する、真空容器とトロイダル磁場コイルの動解析を実施した。その結果、真空容器とトロイダル磁場コイルとの間の相対変位は8.6mmであり、設計要求である100mmを大きく下回り、地震時におけるITERトカマクの主要機器の健全性が確認された。
柴本 泰照; 井口 正; 中村 秀夫; 久木田 豊*
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 11 Pages, 2003/04
沸騰垂直流路の安定限界における系圧力の影響について、解析的及び実験的な検討を行った。モデル作成は、Wallis-Heasleyの熱平衡・一次元均質流モデルに基づいて行った。システムの特性方程式が解析的に解けるように、通常ムダ時間要素で表現される入口流速に対する各種応答を一次遅れ要素によって表した。これは、近似表現ではあるが、特性方程式内で個々の要素を分離して表現できるため、不安定に対する支配因子の特定が容易となる。提案した簡易モデルについて、Ishii-Zuber安定マップ上で実験データと比較した。安定限界を示す実験データは、系圧力に大きく依存する結果となった。本モデルによる予測値は、二相流域の圧力損失に対する系圧力の影響を考慮することで、実験データをよく予想できた。また、システムの固有振動数は、二相流の通過時定数と密接に関係し、これもモデルでよく予測できた。
伊与久 達夫; 幾島 毅
JAERI-M 9075, 32 Pages, 1980/09
本報告書は、多目的高温ガス実験炉炉心を垂直面できった垂直2次元振動特性に関するものである。特に、炉心要素である1コラムのブロック数を縮約した簡略モデル解析の有効性を述べたものである。得られた結論は次の通りである。(1)詳細モデル解析より得られた応答値は実験値とよく一致している。(2)8ブロックモデルの応答値は詳細モデルのそれとかなりよく一致している。(3)8ブロックモデルの計算所要時間は詳細モデルの約半分となる。(4)炉心垂直面で振動特性はほぼ左右対称である。